【総合】と【綜合】の違いと使い分け/「常用漢字」か否かの違い

【総合】と【綜合】の違いと使い分けは
「常用漢字」か否かの違いです。

迷ったら常用漢字の「総合」を使えば間違いありません。

【総合】と【綜合】の違いと使い分け/「常用漢字」か否かの違い
【総合】と【綜合】の違いと使い分け/「常用漢字」か否かの違い

「総合」と「綜合」は、どちらも「そうごう」と読みますが、

それぞれ使われる場面や意味に違いがあります。

本記事では、それぞれの違いについて解説し、どの漢字を使えばよいか迷った際の基準を提示します。

また、実際の使用例を通じて、理解を深めていきましょう。

目次

【総合】とは?-意味と特徴 

「総合」とは、複数の要素や情報をまとめて一つの全体を形成することを意味します。

さまざまな観点や側面を考慮して、全体的な結論や評価を導き出す際に使われます。

学問、ビジネス、政策など、幅広い分野で用いられる言葉です。 

【総合】の特徴

以下に「総合」の特徴を記載します。

・全体の視点を強調する言葉 

・個々の要素を一つの統一体にまとめる 

・包括的な分析や評価に使用される 


以下に【総合】の使用例を記載します。

使用場面 例文 
教育 「総合学習」の時間では、複数の教科を関連づけたテーマに取り組む。 
ビジネス このレポートは市場データの「総合的」な分析結果を示している。 
医療 「総合病院」では、さまざまな診療科が連携して患者を診察する。 

【綜合】とは?-意味と特徴 

「綜合」は「総合」とほぼ同義であるものの、より古風な表記で、常用漢字ではありません。

現在ではほとんど使われなくなり、特定の文書や歴史的資料などで目にする程度です。

現代日本語の一般的な表記では「総合」が標準とされています。 

【綜合】の特徴

以下に「綜合」の特徴を記載します。

・「総合」と同義。

・古い表記であり、現代ではあまり使われない(常用外漢字)。

・法律や歴史的文献での使用が見られる。


以下に「綜合」の使用例を記載します。

使用場面 例文 
歴史的文章 この書物は、「綜合的」な見地から日本文化の変遷を論じている。 
法律文書 「綜合保険」の契約条項には、各種リスクの包括的な保護が含まれている。 

【総合】と【綜合】の使い分け

以下に「総合と綜合」の使い分けを一覧にしました。

観点 総合綜合 
使用頻度 現代日本語で広く使われる。
(常用漢字)
現代ではほぼ使用されない。
(常用外漢字)
表記 一般的な文書や日常会話で使用 歴史的、法律的文脈での使用が主 
ニュアンス 全体を包括する視点を示す 同様の意味だが、古風で公式的な響きがある 

類義語 ― 「総括」、「総和」との違い

【総合】と「総括」の違い

「総括」は、結果や意見などを整理し、まとめ上げる行為を指します。

一方、「総合」は、異なる要素を一つにまとめることに重点を置きます。

【総合】と「総和」の違い 

「総和」は、数値や量をすべて加算した合計を表します。

これは「計算」に特化した言葉であり、概念的なまとめを意味する「総合」とは異なります。

まとめ ― 【総合】と【綜合】の違いと使い分け/「常用漢字」か否かの違い

【総合】と【綜合】は同じ意味を持ちながらも、現代では【総合】が一般的に使用されます。

【綜合】は古風な表記で常用外漢字であり、歴史的、法律的な文脈でしか見られません。

文章を書く際や迷った際は、現代的で理解しやすい【総合】を用いるのが一般的です。

また、類義語との違いにも注意し、適切な言葉を選びましょう。

【総合】と【綜合】の違いと使い分け/「常用漢字」か否かの違い
【総合】と【綜合】の違いと使い分け/「常用漢字」か否かの違い
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