【交渉と折衝】の違いと使い分け/「目的と結果」の違い

日常生活やビジネスの場面で、「交渉」と「折衝」という言葉を使い分けることに迷うことはありませんか？

これらの言葉はどちらも話し合いの場面で用いられますが、

それぞれの意味と使い方には微妙な違いがあります。

この記事では、「交渉」と「折衝」の違いを詳しく解説し、

実際の使用例を交えながら正確な使い分け方を紹介します。

【交渉】とは何か

「交渉」とは、主に意見や条件の異なる相手と

合意に達することを目的とした話し合いややり取りを指します。

交渉は、利害関係が対立する場面で用いられることが多く、

自分たちの利益を守りつつ、双方が納得することを目的としています。

以下に使用される場面を記載します。

交渉の使用場面	具体例
ビジネス交渉	新しい契約条件について取引先と交渉する。
労働交渉	労働条件の改善を求めて会社と交渉する。
購入価格交渉	商品の値引きを店員と交渉する。

交渉は、成果を得るための話し合いであり、その結果として合意が形成され満足することを目的とします。

【折衝】とは何か？

「折衝」は、異なる立場や意見を調整するために話し合いを行い、

問題解決に向けて調整する行為を指します。

交渉と比べて、合意そのものよりも調整や駆け引きの過程に重点を置く言葉です。

立場や意見を踏まえ調整するため、双方とも妥協することが出るため、不満が残ることが多くなります。

以下に使用される場面を記載します。

折衝の使用場面	具体例
政治的折衝	予算案の細部について関係各所と折衝する。
外交折衝	条約締結のために各国と折衝を重ねる。
経営方針の折衝	新しい経営戦略について役員会と折衝する。

折衝は、問題解決や方針決定に向けた駆け引きや意見調整を強調した話し合いです。

【交渉と折衝】の違い

「交渉と折衝」は、「目的と結果」に違いがあります。

比較項目	交渉	折衝
目的	合意形成＝納得	意見調整＝妥協
結果	目的達成 （双方とも満足）	駆け引き （双方に不満が残る）

「交渉」は合意や契約といった具体的な成果を目的とし、

「折衝」は意見の調整や妥協点の模索に焦点を当てます。

ビジネス契約では「交渉」が主に使われ、政策の策定では「折衝」が多く見られます。

類義語との違い－「協議」「談判」

「協議」は「交渉」や「折衝」に似ていますが、

共同で問題を話し合う行為そのものを指し、結果や目的の強調はありません。

また、「談判」はより強硬な立場での交渉を意味し、圧力をかけて譲歩を求めるニュアンスがあります。

まとめ － 【交渉と折衝】の違いと使い分け/「目的と結果」の違い

「交渉」と「折衝」は似たような場面で使われることが多い言葉ですが、

目的に応じて使い分けが異なります。

ビジネスや日常生活でこれらの言葉を正しく使いこなすことで、

より的確で効果的なコミュニケーションを図ることができるでしょう。