
「鷲と鷹」の違いと見分け方は、「特徴」の違いで区別します。




鷲(ワシ)と鷹(タカ)は、どちらも「タカ目タカ科」に属する猛禽類ですが、
大きさや見た目の特徴によって区別されています。
本記事では、それぞれの特徴を比較しながら、違いをわかりやすく説明します。
目次
「鷲」と「鷹」の主な違い
「大きさ」の違い
「鷲」は「鷹」よりも体が大きく、翼を広げたときの大きさ(翼開長)も長い傾向があります。
特徴 | 鷲(ワシ) | 鷹(タカ) |
体長 | 大型(60~100cm以上) | 中型~小型(30~60cm) |
翼開長 | 200cm以上のものが多い | 100~150cm程度 |
例 | オオワシ、イヌワシ | オオタカ、ハイタカ |
「鷲」と「鷹」の特徴
下記に「鷲」と「鷹」のそれぞれの特徴を表にしました。
特徴 | 鷲(ワシ) | 鷹(タカ) |
尾の形 | 直線的で広がりが少ない | 扇状に広がる |
模様 | 模様無し | 「鷹斑(たかふ)」(細かい筋の模様)がある |
飛び方 | 羽ばたいて飛ぶ | 気流に乗って滑空する |
「鷲」と「鷹」の例外
一般的に「大きい=鷲」「小さい=鷹」と区別されますが、例外もあります。
- 「カンムリワシ」(体長55cm):オオタカの雌より小さいが「ワシ」と呼ばれる。
- 「クマタカ」(体長70cm以上):カンムリワシより大きいが「タカ」とされる。
このように、「鷲」と「鷹」の名称は、地域や分類の歴史により異なることもあります。
「トビ(トンビ)」、「ハヤブサ」との違い
「トビ(トンビ)」との違い
「トビ」は「鷲」と「鷹」の中間的な大きさで、鳴き声や飛び方に特徴があります。
下記に「鷲と鷹」と類義語「トビ」それぞれの特徴を表にしました。
特徴 | 鷲(ワシ) | 鷹(タカ) | トビ(トンビ) |
体長 | 60~100cm以上 | 30~60cm | 50~60cm |
翼開長 | 200cm以上 | 100~150cm | 約160cm |
飛び方 | 羽ばたく | 気流に乗る | 円を描くように飛ぶ |
鳴き声 | 少ない | 少ない | 「ピーヒョロロ」と鳴く |
「ハヤブサ」との違い
「ハヤブサ」は分類学上、「タカ目」ではなく「ハヤブサ目」に属します。
下記に「鷲と鷹」と類義語「ハヤブサ」それぞれの特徴を表にしました。
特徴 | 鷲(ワシ) | 鷹(タカ) | ハヤブサ |
体長 | 60~100cm以上 | 30~60cm | 30~50cm |
翼の形 | 広く大きい | 比較的短め | 細く尖っている |
速度 | 普通 | 普通 | 時速300km以上で飛ぶ |
まとめー「鷲と鷹」の違いと見分け方/ 「大きさ」と「特徴」の違いで区別
「鷲」と「鷹」は、分類学的には同じ「タカ目タカ科」に属しますが、
「鷲(ワシ)」は大きく、「鷹(タカ)」は中型から小型
「鷹(タカ)」には「鷹斑(たかふ)」の模様がある
「鷲(ワシ)」は羽ばたいて飛ぶが、「鷹(タカ)」は気流に乗って飛ぶ
という特徴で区別されます。
ただし、「カンムリワシ」や「クマタカ」のような例外もあるため、厳密な区別は難しい場合もあります。
「鷲」と「鷹」の違いを理解すると、野鳥観察がさらに楽しくなるでしょう。

