【強力粉】と【薄力粉】の違いと使い分け/「たんぱく質の含有量」の違いで区別

「強力粉」と「薄力粉」の違いと使い分けは、
「たんぱく質の含有量」の違いで区別します。

【強力粉】と【薄力粉】の違いと使い分け/「たんぱく質の含有量」の違いで区別
【強力粉】と【薄力粉】の違いと使い分け/「たんぱく質の含有量」の違いで区別

料理やお菓子作りで頻繁に登場する「強力粉」と「薄力粉」。

見た目はよく似ていますが、含まれる「たんぱく質の量」に明確な違いがあり、

それぞれ適した用途が異なります。

本記事では、その違いをわかりやすく解説し、使い分けのポイントを紹介します。

目次

「強力粉」と「薄力粉」の違いとは?

小麦粉に含まれる「たんぱく質」は、水と混ぜてこねることで

「グルテン」という粘りと弾力の元になる物質に変化します。

この「グルテン」の量と性質が、粉の用途を大きく左右します。

以下の表に「強力粉」と「薄力粉」の違いを整理しました。

【強力粉】と【薄力粉】の違いと使い分け/「たんぱく質の含有量」の違いで区別
【強力粉】と【薄力粉】の違いと使い分け/「たんぱく質の含有量」の違いで区別

「用途」での使い分け方

「強力粉」と「薄力粉」は、その性質に合わせて使い分けることが大切です。

以下に代表的な使い方を示します。

「パンや麺」には「強力粉」を使用

「強力粉」はグルテンが豊富で生地に弾力が出るため、パン作りやうどん・ピザ生地などに最適です。

こねることでグルテンの網目構造が形成され、ふんわり膨らんだ仕上がりになります。

  • 食パン、フランスパン
  • ピザ生地
  • うどん、ラーメンの麺

「お菓子や揚げ物」には「薄力粉」を使用

「薄力粉」はグルテンが少なくて柔らかいため、

ケーキやクッキーのようにふんわりした食感を出すお菓子に適しています。

また、揚げ物の衣やルーのとろみ付けにも使われます。

  • シフォンケーキ、スポンジケーキ
  • クッキー、マフィン
  • 天ぷら粉の代用、ホワイトソース

「代用」はできるのか?

「薄力粉」の代わりに「強力粉」は使える?

基本的には食感が変わるためおすすめできませんが、

どうしても代用したい場合は中力粉(たんぱく質含有量7.5~10.5%)とのブレンドで調整可能です。

軽い食感のパンを作りたい時など、強力粉と薄力粉を1:1で混ぜて使う方法もあります。

「グルテン」とは何か?

「グルテン」とは、小麦粉に含まれる2種類のたんぱく質「グルテニン(弾力性)」と

「グリアジン(粘着性)」が水を加えてこねることで形成される物質です。

この「グルテン」の量と性質が、生地の弾力や粘り気を左右します。

「準強力粉」「中力粉」との違い

「強力粉」と「薄力粉」の中間にあたる粉として、「準強力粉」「中力粉」があります。

粉の種類たんぱく質含有量特徴と用途
強力粉11.5~13.0%パン、麺類
準強力粉10.5~11.5%フランスパン、クロワッサンなど
中力粉7.5~10.5%うどん、たこ焼きなど
薄力粉6.5~9.0%ケーキ、クッキー、お菓子全般
「準強力粉」「中力粉」との違い

「片栗粉」「コーンスターチ」との違い

「薄力粉」と間違えやすい粉に、

「片栗粉」や「コーンスターチ」がありますが、全く別の原料から作られています。

粉の種類原料主な用途
薄力粉小麦お菓子、揚げ物、ルーなど
片栗粉じゃがいもとろみ付け、揚げ物のカリっとした衣
コーンスターチとうもろこしとろみ付け、プリンなどのデザート類
「片栗粉」「コーンスターチ」との違い

まとめー「強力粉」と「薄力粉」の違いと使い分け/「たんぱく質の含有量」の違いで区別

「強力粉」と「薄力粉」は、たんぱく質の含有量とそれに伴う

「グルテンの量と強さ」の違いによって、用途が明確に分かれます。

弾力やコシを求めるパンや麺類には「強力粉」、

ふんわり軽い食感を求めるお菓子や揚げ物には「薄力粉」を選びましょう。

目的に応じて上手に使い分けることで、仕上がりの質がぐんと上がります。

【強力粉】と【薄力粉】の違いと使い分け/「たんぱく質の含有量」の違いで区別
【強力粉】と【薄力粉】の違いと使い分け/「たんぱく質の含有量」の違いで区別
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